今回書きたいのが、入居者募集をして早期に空室を埋める方法についてです。
どんな物件でも、必ず入居者さんは退去する日がきますよね。
結婚、転勤などのライフイベントは必ず発生するからです。
空室である限り、家賃は入金されることはありません。
その期間が長引けば長引くほど、物件の維持運営費用の支払いや銀行融資の返済が苦しくなってしまいます。
つまり、全ての不動産投資家にとって「退去後の空室をいかに早く埋めるか」は至上命題と言えます。
私はどんなに遅くても退去した日から3ヶ月以内に新しい入居者さんから申し込みを貰うということを肝に命じ、年間97%以上の入居率を維持するべく、様々な工夫をしています。
高い入居率を維持するためには、入居者募集をする上で、4つポイントがあります。
- 適正家賃の見極め
- 賃貸仲介さんをヤル気にさせる手数料体系
- 多くの賃貸仲介さんを味方につける営業活動
- 入居者ニーズにあった部屋作り(原状回復リフォーム)
不動産投資家はこの4つに主体性を持って取り組まなければいけないと思っています。
④入居者ニーズにあった部屋作り(原状回復リフォーム)については、費用をかけずにDIYリフォームで行う方法を中心に以下のカテゴリでご紹介しています。
https://aloha-lanai.com/category/kushitsu-reform/
この記事では①から③にフォーカスを当ててご説明しますので、合わせて読んでみてくださいね。
そう、不動産会社に丸投げするだけでは、空室が長期化してしまうことがあるんですよね..。
その理由は次のような背景があるからなんです。
不動産会社に管理委託した時の入居者募集の仕組み
なぜ不動産会社に丸投げでは決まらないのかを説明する前に、簡単に不動産投資家が入居者募集する方法について、おさらいしておきましょう。
一般的には二つの方法に大別されます。
- 自分で直接募集する
- 不動産会社に依頼する(委託する)
最近、戸建て賃貸を中心に増えているのが直接募集です。
ジモティやウチコミなど不動産投資家自身が入居者募集できるポータルサイトが充実してきたことが主な要因です。
取引コストが安いため、不動産投資家、利用者に徐々に浸透してきました。
逆に言うとあまりお金を払えない利用者が多く、中には滞納やその他の理由で家賃保証の審査に通らないために利用している人も多いと言われています。
アパートやマンションなど集合住宅の場合、隣室とのトラブルなどを考慮すると不動産会社に委託して、対面や書類上の審査を行う方がまだまだ一般的です。
不動産管理会社に入居募集を依頼する場合は、管理委託契約書を取り交わします。
入居者、不動産管理会社、不動産投資家の三者でスムースな取引をするために、建物や設備の情報、希望する家賃などの募集条件を書面に残します。
管理委託契約を結ぶと同時に、その情報は不動産会社の管理部でシステム入力され、その会社の賃貸仲介店舗の応対するパソコンにも表示されるようになります。
賃貸仲介店舗の営業担当は、これを使ってSuumo(スーモ)やHome’s(ホームズ)などの賃貸ポータルサイトに広告を出稿し、来店した客に内見を促したりするのが入居者募集の一般的な流れになります。
不動産(管理)会社に丸投げでは空室が埋まらない理由
では、なぜ不動産管理会社に委託しても直ぐに入居者が決まるとは限らないのでしょうか?
その背景には、空室の供給過剰があります。
日本では際限なく新築が建設されていて、その結果、賃貸物件が余っているので、委託している不動産会社の中でも空室が過剰になっているのです。
例えば茨城県の地域最大手不動産会社ともなると、受託している管理物件は1〜2万戸以上あります。
入居率は90%前後。つまり、常時1〜2千戸の空室を抱えていることになります。
賃貸仲介店舗で入居が決まるのは月に30〜50件。
賃貸仲介店舗が10件あっても300〜500件程度ということは、毎月30%程度しか入居が決まらず、残りは次月に持ち越しです。
空室が減ったと安堵するのは束の間のこと。
毎月退去も入居と同じくらいあるので、これ以上入居率を悪化させないように四苦八苦しながら受託物件の入居付しているのが不動産会社の実情だと思います。
早期入居を実現するための問題と対応策
では、管理委託した不動産会社にその30%に入れてもらえるように頼み込めば良いということでしょうか。
それもそうですが、他にも課題があり、3つの対応策を考えていく必要があります。
- 入居が決まる上位30%に入るように心がける
- 委託先不動産会社以外の仲介店舗でも募集してもらう
- ポータルサイトで上位表示されるようにする
図に落とし込むとこんな感じです。一つずつご説明しますね。
①入居が決まる上位30%に入るように心がける
まずは、自分が委託する不動産会社の仲介店舗に赴いて、入居者募集状の課題がないかヒアリングしましょう。
賃貸仲介の営業さんからすると管理料を支払ってくれるあなたに指摘するのは難しいはずなので、言いやすい雰囲気を作ることが有効なヒアリングをするコツになります。
ちょっとした菓子折りなんかを持参するのも良いと思います。
そして指摘されたことは真摯に是正しましょう。
②委託先不動産会社以外の仲介店舗でも募集してもらう
あなたの物件の所在地に、他にも仲介店舗があるなら、入居者募集図面(マイソク)を作成して、入居者募集の周知活動をしましょう。
委託先の不動産会社が全受託物件の空室を一覧にして定期的にメールやファックスで他社の仲介店舗にも配信はしてくれています。
しかし、数百行に及ぶ一覧表なので埋もれてしまっていることも。
仮に5店舗にあなたの物件の周知活動を行えば、その分、入居者が見つかる可能性が高くすることができます。
さらに、成約時に支払う広告料を相場よりも少し高く設定しておくと、強力な味方になってくれますよ。
③賃貸物件検索サイトで上位表示されるようにする
ここまでやっても決まらないということであれば、家賃が相場と大きく乖離していないか、賃貸物件検索サイトで確認してみてください。
家賃は以下の3つの要素の掛け算で相場を形成しています。
- エリア(≒駅からの距離)
- 築年数
- 間取り
この3要素をだいたい同じにして検索した時に、あなたの物件が最初の1ページ、2ページに表示されていない場合は、大幅に高い可能性があるので確認してみてくださいね。
入居者さんのお部屋探しは、ネットで7−8割がた決めた上で来店するという調査結果があります。
賃貸物件検索サイトで何スクロールもしないと出てこない場合は、致命的になることもあるので注意が必要です。
さらに空室期間を最小化したい方へ
今回ご紹介したのは3つの対応策ですが、より具体的に知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてください。
どのように行動すれば良いか、具体的に書いています。
空室期間が3ヶ月でも満足できない!という方向けに、下の記事一覧で数多くの対応策をご紹介していますので、ぜひ目を通してみてくださいね。
一つ一つ丁寧に実行していくと、退去予定の情報を賃貸仲介営業マンに電話しておくだけで、入居者を決めてくれるような関係ができることも。
それがあれば、空室期間がほんの数日ということも決して夢ではありません!
ぜひ頑張ってみてくださいね。
「入居者募集」に関する記事一覧はこちら↓
この他の入居者募集に関する情報は、下の記事にも記載しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!