5. 入居者募集活動

入居率97%を実現する不動産投資家が、部屋探しをする人の激減する閑散期に、早期に空室を埋める入居者募集方法をこっそり教えるよ!

こんにちは、モーガンです!

いよいよ東京オリンピックが開幕しましたね!私は日本人選手のメダルラッシュに興奮状態です。これから1ヶ月は、ビール片手にテレビ漬けの日々が続きそう。選手の鍛え上げられた肉体を見ながら、自分はわがままボディになっていくのだけ、なんとかならないですけね…

さて、7月の頭にアパート1室の退去がありました。これはまずいです。オリンピックで盛り上がるのとは対照的に、賃貸仲介の現場はひっそりしているからです。そう、この7月は、入居者募集の閑散期にあたるんですよね。

  • 夏の閑散期:6月、7月、8月
  • 冬の閑散期:11月、12月、1月

この時期は、引越しをする人が極端に減ってしまうことから、空室がなかなか埋まりません。私も例年、頭を抱えています。

普段は設備を更新したり、美観に力を入れたバリューアップ・リフォームをしたりして、空室を早期に埋める戦法を取る私ですが、この時期だけは例外です。それだけでは決まりません。

私と同じように頭を抱えている人の助けになればと、今回は閑散期でも早期に空室を埋める方法について書きたいと思います!

閑散期の賃貸仲介の現場はどんな様子?

上述した通り、6月から8月にかけては、年間でもっとも部屋探しをする人が少ない期間です。どれくらい少ないかはエリアにもよるので一概には言えませんが、契約件数は繁忙期のピークである2月から4月に比べると、実に半分以下に落ち込んでしまいます。

例えば営業さんを6−9名抱える比較的大きな店舗が、繁忙期に60件/月程度を成約していても、この6月から8月は20−30件/月くらいになってしまうイメージです。3−4名の小さい店舗だともっと件数は落ちてしまうことも。

このような状況なので、店に足を踏み入れても、閑散としていることが多いです。平日の来店客は1-2組にとどまり(ゼロ組という日も)、土日や祝日ですら店のカウンター席はまばら。不動産会社の社員研修旅行が6月に設定される所以です。

このコロナ禍の2年間は、さすがに自粛している会社がほとんどでしたが、私が不動産会社に勤めていたときのこの時期は、社員旅行の余興の練習の方が業務より忙しかったのを覚えています。

不動産会社の社員にとっては、超多忙な繁忙期が明け、ふーと息をつく期間がこの6月から8月の閑散期なのです。

不動産投資家にとってこれは明らかに逆風ですが、それでもやる気を出して、数少ない来店客を自分の物件の内見に連れ出してもらう工夫が必要ですね。

閑散期に部屋探しをする客層とは?

もう一つ困ったことが。

ただでさえ、部屋探しする人が少ないのに、引越し動機が弱く、費用をかけたくないと思う人の割合が高くなるということがあります。

転勤や進学など、明確な引越し理由がある人の多くは、遅くても4月までに引越し先を決めてしまって、この頃までには店舗から姿を消します。この時期でも部屋探しを継続している人は、気分転換や良い物件があれば引っ越したいと引越し時期が未定だったり、その動機が弱かったりする人が中心です。

それに伴って、家賃や引越し費用にお金をかけたくないと思う人の割合が増えてきます。

また、せっかく申し込みを貰っても、家賃保証会社の審査に落ちてしまう人の割合が高くなる傾向もあります。滞納なく、きちんと家賃を支払える人は繁忙期のうちに計画的に部屋探しを終えているのかもしれません。

こういったことから、

不動産投資家にとっては、数が少ない優良な入居者を、いかにして自分の物件の内見に誘導できるかが勝負となってきます。

不動産投資家が取りうる閑散期の入居者募集戦略

このように閑散期は、不動産投資家にとって厳しい条件が重なります。

そして事態をさらに悪くするのは、ライバルとなる空室は結構あるということです。繁忙期に退去になった空室が原状回復工事を終えて、入居者募集が始まっているのです。

つまり、ただでさえ需要が縮小しているのに、供給は増加するという最悪の時期なのです。

とはいえ、家賃を下げて入居者募集するのは避けたいところです。その分、資産価値が落ちてしまい、物件を売却するときに不利になってしまいます。家賃が相場より大きく乖離していないか、念の為に確認する程度にとどめたいのが本音ですよね。

そこで、この記事では、家賃設定を低くすること以外の戦略を2つ論じたいと思います。

  1. 物件を紹介してくれる賃貸仲介店舗を増やす
  2. 入居するハードルを低くする

①物件を紹介してくれる賃貸仲介店舗を増やす

繰り返し述べている通り、この時期、不動産各社の賃貸仲介店舗に来店する人はかなり限られてきます。つまり、ご自身が委託する不動産管理会社の数店舗だけに依存するのは、確率が悪い勝負を挑んでいることになります。

他社の賃貸仲介店舗にも営業をかけて、物件の周知活動をしましょう。やることは簡単です。募集図面(マイソク)を作成して、手渡してくるだけでOKです。

募集図面(マイソク)の無料テンプレートのダウンロードと書き方はこちらから↓

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周知活動をするだけで、認知度が高まり、その反響は増えてくるはずです。費用はかからないし、やらない手はありません。

もし、賃貸仲介店舗の回り方のイメージが付きにくい方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、読んでみてください↓

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賃貸仲介店舗をまわる際に、広告料を引き上げて、賃貸仲介さんの1案件あたりの手数料収入が高くなるようにしておくと、さらに効果的です。

というのも、この時期苦しいのは賃貸仲介さんも同じ。部屋探しをする人が少ない中で、手数料収入が少しでも高いものを紹介していかないと、売上目標が達成できません。

私がヒアリングした中では、大手不動産会社に案件当たりの手数料収入の目標を10万円に設定している会社が2社ありました。

この案件あたりの手数料収入には、家主からの広告料収入以外にも、入居者さんからの仲介手数料や火災保険、家賃保証会社からの手数料も含まれます。

とはいえ、来店客が少ないこの時期は仲介手数料を割引してしまうことも多く、案件あたりの手数料収入の大部分は広告料に依存してくるので、相場よりも高く設定しておくことは、賃貸仲介さんの紹介するモチベーションアップに効いてきます。

目安としては相場よりも家賃1ヶ月分高めに設定すると、賃貸仲介さんは好意的に扱ってくれることが増えてくるかと思います。

そうすれば、店頭に来たお客様への紹介機会を増やしてもらえますし、中にはスーモやホームズなどの部屋探しサイトで、PRオススメ物件として掲載してくれることも出てくるでしょう。

このPRオススメ物件に掲載して貰えば必ず入居が決まるというわけではありませんが、有料の広告枠なので、賃貸仲介さんのヤル気を引き出せている証拠になります。

広告料を相場より極端に多くするのは、オススメしません。インターネットの普及により、来店客も沢山の選択肢があることを知っています。いくら賃貸仲介さんが強く勧めたからといって、入居を決めてくれるわけではありません。

広告料にさらに費用を割けるなら、次にご紹介する「②入居のハードルを低くする」方に、その費用を振り向けた方がいいと思います。

②入居のハードルを低くする

来店客が少ない中で、紹介されるチャンスを増やす手段として、入居者さんが入居時に支払う初期費用を安くするというものがあります。引っ越しに十分な費用をかけられない人が多いので、入居のハードルを低くしてあげるというわけです。

初期費用って何?という方は、こちらの記事を読んでくださいね↓

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具体的には、前払い家賃をフリーレントとして無料にしたり、仲介手数料、家賃保証料を我々家主側で負担します。特に単身物件であれば、初期費用の合計を10万円前後に抑えると効果的です。

もし、広告料と負担が重なるので厳しいという方は、鍵交換費用を負担してあげるのが有効です。鍵交換を自分(DIY)で行えば3千円の負担で、入居者さんの費用を1.5〜3万円ほど下げてあげることができます。

自分で鍵交換する方法はこちらの記事に書いてあります↓

賃貸アパートの鍵交換手順を公開!3千円で購入したホームセンターの鍵をDIYで交換して、入居者プレゼントしたよ賃貸アパート、マンションの鍵交換は専門の業者さんしかできないと思っていませんか?ホームセンターで部材を購入してDIYすれば3千円で済みますよ!入居者さんにプレゼントもできちゃいます!...

このように初期費用を下げる準備があることを賃貸仲介さんに伝えることでも、店頭で紹介してもらえる機会が増えますので、ぜひ試してみてくださいね。

しかし、一つ注意点があります。

初期費用を下げれば下げるほど、申し込みをしてくれる人の属性は下がってしまいます。中には滞納したり、トラブルを起こしたりしてしまう人も含まれている可能性もあります。

せっかく入居が決まってもトラブルに発展してしまっては、元も子もありません。入居のハードルは低くしても、入居前審査の基準までむやみに緩める必要はないのです。

トラブルを起こさないための入居前審査についてはこちらの記事を参考にしてください↓

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まとめ

普段は管理会社に任せていれば良い物件でも、閑散期においては、数ヶ月空室が続いてしまうことがあります。この後に控える9月、10月は第二繁忙期と呼ばれ、不動産管理会社の方からは、

管理担当者
管理担当者
もう少しの我慢です。9月になれば社会人の転勤需要が出てきます

などと期待をもたせる言葉をかけられることがあります。

しかし、実際は閑散期に対して+20%程度しか増えませんし、例年この波は小さくなっていると言われています。

真に受けていると年末まで空室のままなんてことも。

そうならないためには、来店客の一人でも多く紹介をしてもらうべく、他社も含めて賃貸仲介さんに働きかけることが必要です。管理会社任せにするのではなく、汗をかいて賃貸仲介店舗を回りましょう。

この時、設備やリフォームに費用をかけて差別化を狙うことも決して無駄とは言いませんが、広告料を高めて賃貸仲介さんのヤル気を引き出したり、初期費用を下げることで間口を広げることの方が即効性があります。

とても暑い日が続きますが、夏休みや有給休暇を利用して、賃貸仲介店舗回りを強化してみてくださいね。きっと成果が出ると思いますよ。

では、また♪

ABOUT ME
モーガン
IT企業に務める傍、地方の築古アパート、マンションで不動産投資をはじめました。不動産会社の役員に転身後、2018年に会社員生活を卒業し、不動産投資専業で生活しています。