こんにちは、専業不動産投資家のモーガンFollow @tsukubanosoraniです!
2年前に会社員を卒業し(いわゆるセミリタイヤ)、茨城県を中心に経営する11棟67室の賃貸アパート、マンションの家賃収入で暮らしています。
会社員の副業で不動産投資を始める場合、どんな物件を最初に購入するか迷うことはありませんか?
世の中には「建物の構造」と「築年数」の組み合わせ毎に不動産投資手法が数多く存在するからです。
建物の構造
- 戸建
- 区分マンション
- 木造アパート1棟
- 鉄骨造アパート1棟
- 鉄筋コンクリート造(RC)マンション1棟
築年数
- 築0年(新築)
- 築1−10年(築浅)
- 築11年―20年
- 築20年以上(築古)
この組み合わせの中から私がオススメするのは、「築古」 × 「アパート1棟・マンション1棟」投資です。
この組み合わせが良いと思う理由は二つあります。
- 家賃収入が安定していて初心者でも見通しが立ちやすい
- 会社員の限られた投下時間でも購入直後から収益を得られる
かくいう私も下の記事にある通り、その恩恵を受けて安定した事業運営ができています。
「新築の方が綺麗で壊れなさそうだからいいんじゃない?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、私のツイッターアカウントのフォロワーさんも「築古」 × 「アパート1棟・マンション1棟」という組み合わせを嗜好されている方が多いんですよ。(意外ですか?)
最も好む築年数は?
— モーガン@30代からの不動産投資 (@tsukubanosorani) April 12, 2019
この記事では、この「私が会社員の不動産投資副業に築古アパート・マンションをオススメする二つの理由」について説明したいと思います。
理由1:初心者でも見通しが立ちやすい。
築古の賃貸アパート・マンションの最大メリットは、その場に鎮座して家賃収入を産み続けてきた実績です。それは今後入ってくる家賃収入の見通しが立ちやすいということを意味します。
これまでいくらの家賃で入居していたのか不動産会社が作成してくれる賃料表(レントロール)から一目瞭然です。運営の良さ(あるいは不味さ)から数千円のブレがあるかもしれませんが、この先も同等の家賃収入が入ることを容易に想定できるというわけです。
これまで20年以上、台風が来ようが、大地震が起きようが、その家賃を稼ぎ続けてきたわけですから、これ以上の根拠はないように思います。
稀に悪意のある賃料表(レントロール)を提示する会社もあるので、騙されないようにする対策としては下の記事を読んでください。
新築の場合はこうはいきません。
新築する場合でも、新築ビルダーが賃料表を作りますが、それはあくまで計画上の話です。その通りに家賃が入ってくるかわかりません。
サブリース契約(=賃料保証契約)が付くから大丈夫!と考える人もいるかもしれませんが、新築直後に新築メーカーが倒産し、保証賃料が入らなくなったという話は珍しいことではないので、あてになりません。
また、新築時の賃料表(レントロール)に書かれた家賃は、「未使用の部屋」という価値が上乗せされた家賃です。新築時の入居者が3−4年後に引っ越しした時には、築浅の家賃帯まで値下げしないと次の入居者ははいりません。
「新車は一度乗ると半値になる」のと同じように、新築の未使用の部屋も一度住まれた中古の部屋になると大幅に家賃下落します。
この新築特有の地域相場家賃よりも高い家賃設定を「新築プレミアムが乗った家賃」という言い方をします。この新築プレミアムが剥がれ落ちた時には大幅な家賃下落が起きるのです。
下のグラフを見てください。
新築時から築10年になるまでの間に家賃は約14ー17%も落ちるんです。一方、築20年以上の築古の家賃はほぼ横ばい。毎年、1%程度の下落にとどまっています。
つまり、20年以上になると建物の経年劣化は、家賃に影響を与え難くなると言えます。
購入するときのシミュレーションでは、毎年1%程度の家賃下落を折り込めば良いのですから、築古の方が初心者にとって取り組みやすいはずです。
購入するときのシミュレーションってどうやるの?という方はこちらの記事を参照してください。
築20年以上の賃貸アパート・マンションなのに「家賃下落は本当に1%で済むの?」と懐疑的な方もいるかもしれません。
私が所有する賃貸アパートの全てが築古に当たりますが、実際にはもっと良い結果が出ています。
「賃料が毎年1%下がる」というと入退去があるたびに家賃を少しずつ減額していくイメージを持つかもしれませんが、実際にはそうではありません。95%以上の部屋が現状維持のまま入居が決まっています。
個別事情がある時だけ戦略的に減賃します。
- 空室募集期間が引っ越し閑散期にある中、銀行に別物件の融資打診に行きたい
- 共用部のゴミステーションが窓際にある部屋で入居が決まりにくい
- 地域の有力な賃貸仲介店舗(もしくは営業マン)と契約実績を作りたい
中には数千円ですが家賃を上げた部屋もあるので、1棟単位で見ると5年以上家賃総額が減っていない物件がほとんどです。
部屋を綺麗に見せる手間や賃貸仲介の手数料を相場よりも高くするなど創意工夫で家賃はずっと維持、もしくは引き上げることができています。
理由2:購入直後から収益を得られる
もう一つ築古アパート・マンションをお勧めする理由があります。築古アパート・マンションは購入したその月から家賃収入を産むということです。これは当たり前のようで決してそうではありません。
新築アパート・マンションで収益を得る場合は、土地を仕入れて、一から建設する必要があります。この土地の仕入れ段階から支出が始まり、建設が終わるまでの半年から1年の間は家賃収入がありません。当面の間、投資期間が続き、回収するまで相当の時間を要します。
この間、トラブルで工期が遅れたりするとこともあり、資金繰りが悪化するなど、新築は難易度が高いです。
もちろん、大手の新築ビルダー(ダイワハウス、大東建託など)からリスク・フリーでパッケージ商品化した建売の新築アパート・マンションを購入することもできますが、その分、利回りは5%代と低いです。利回り5%では、銀行からの借入やその他費用を差し引くとほとんど手残りがありません。
大手の新築アパート、マンションは相続税の圧縮などに使われます。節税目的の高齢な富裕層や地主向けの商品なので、収益目的で働き盛りの会社員には不向きです。
会社員が収益目的で賃貸アパート・マンションを購入する場合、利回りは最低でも8%(できれば10%以上)ないと十分なキャッシュフローや手残りが期待できないかと思います。
新築の利回りを8%近くにする為には、土地の仕入れはもちろんのこと、コストの安い中小の建設業者さんを束ねるプロジェクトマネージメントを自分で実施する必要があります。
自分の責任と創意工夫で家賃をあげたり、コストダウンすることで利回りを押し上げるのです。
もちろん会社員の方でも新築アパート・マンション投資に成功している方はたくさんいます。しかし、中級以上の知識と経験が必要になることが多いので注意が必要です。
それに引き換え、築古は土地の仕入れや建設のノウハウがなくても、売買だけ学べばその翌月から家賃収入を得られるのでオススメです。どうしても新築をやってみたいという方は、まずは築古アパート・マンションで経験を積んでからにすると成功の確率がグンと上がると思います。
築古は修繕ばかりで赤字になるのでは?
築古にもデメリットはあります。
新築に比べると修繕費用がかかるといことです。新築ならば最初の10年くらいまで、ほとんど設備は壊れませんし、壊れたとしてもメーカー保証で費用をかけずに修理できてしまいます。新築はこの点で手間をかけたくない富裕層や地主さんに人気です。
築古はそういうわけにはいきません。
水回りのパッキンが劣化してチョロチョロと水漏れがしたり、エアコンが壊れたりすることがあり、その度に修繕が必要になってきます。それなりに手間や費用が発生します。
ただ、築古アパート・マンションの修繕は管理会社さんが対応に長けています。外注することが可能です。
壊れた箇所によっては数十万円かかってしまう場合もありますが、大方の修繕については数千円から数万円の費用で対応して貰えると思います。会社員の方でも十分運営していける範囲だと思うので、是非トライしてみてください。
築古アパートの実態をもっと詳しく知りたいという方向けに以下の記事を書いていますので、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。