1. 購入編

【不動産投資の評価方法】資産性・収益性をエクセルで計算する方法

エクセルで不動産投資シミュレーション

こんにちわ、モーガンです!

突然ですが、「投資用不動産の良し・悪し」は何で評価すればいいでしょうか?

投資用不動産の掲載数No1のサイト、楽街を見てみると実に74,771件もの物件が掲載されています(2018年7月9日現在)。この大量の物件情報の中から、儲かるものだけを購入したいですよね。

自分が購入したい所在地や利回りの高いもの(例えば表面利回り12%以上とか)を選んでも地域によっては100件以上選択肢として残るかと思います。

利回りの高いものは、総じてリスクも高いと言われますので、それだけで判断するのは危険です。

利回りが高くても、価値のない物件を高値で買ったり(=資産性が低い)、高い利回りの割に手元に現金がほとんど残らない物件(=収益性が低い)を買ってしまっては大変ですよね。

この記事では、投資用不動産を購入するにあたり、資産性と収益性という二つの観点から評価することで、「こんなはずじゃなかった・・・」を回避する方法を書きたいと思います。

10年目の不動産投資家である私もそうですし、不動産会社の買取担当も必ずこの二つの観点から評価をしています。貴方もやらない手はないですね。

資産性を評価する『積算評価』とは

投資用不動産には二つの側面があります。それは資産性と収益性です。

資産性とは平たくいうとその物件の建物と土地の価値です。特に土地には値段がついており、都心に近ければ近いほど高くなりますし、郊外に行けばいくほど安くなる傾向にあります。

また、その土地の形状が旗ざお地や細長い長方形のように接道面が狭くなってしまうものは、その価値に掛け目が入る形で落ちます。

不動産投資の観点でいうと二つの意味があります。

一つは、その不動産の最下限の値段が見えます。何らかの不測の事態が起きて、建物を取り壊し、更地にして売ったとします。その金額は一番の最悪シナリオと言えますが(あまり起こり得ませんが)、どれだけ損になるのか、最下限の目安ができます。

この損が自分の年収・金融資産的に受け入れられる額かどうかを見ておくことは意味があることだと思います。

モーガン
モーガン
あまり起き得ないことなので、過度に心配する必要はないですが、参考までに頭に入れておきましょう。

もう一つの意味は金融機関からの融資と関係してきます。

その土地の価値が高いほど担保価値が高く評価されるため、低いものと比べて借入が多くできることになります。なるべく多く借り入れることは収益性が高くなるので資産性が高いものに越したことはないですね。

あまりに評価が低いものを3棟、4棟と買い進めると担保価値と借入金額が開きすぎて「もう融資できません」と金融機関から言われることがあるということが良く言われます。しかしこれは、金融機関によるところが大きいように感じます。

というのも、私が新たに開拓した金融機関2行とも、「1棟目、2棟目を満室にして収益性高く運営できているか」を追加融資の尺度としているので無関係とは言わないが、そこまで重要ではないと言われているからです。

資産性については、金融機関に確認しながら進めた方が良さそうですね。

この値段は国が定める路線価をベースに積算評価という手法でエクセルで算出することができるので、その方法を次にご紹介します。

積算評価をエクセルで計算しよう!

積算評価による資産性の評価は簡単な計算式で計算できます。物件の概要書から土地面積と建物延床面積、築年数を拾って以下の式に当てはめて見てください。

積算評価額 = 土地積算評価額 + 建物積算評価額

土地積算評価額=路線価×土地面積×掛け目

建物積算評価額= 再調達価格×建物延床面積×( 耐用年数―築年数 )/耐用年数

路線価は「全国地価マップ」で簡単に調べることができます。以下のリンクから全国地価マップで物件の住所を検索してみてください。物件の所在地がマークで表示されるので、それが面している道路上に書かれている金額が路線価になります。

https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal

→固定資産税路線価等 →住所検索

この例では路線価は142,000円になるこの例では路線価は142,000円になる

 

なお、掛け目というのは、その土地の形状、接道条件などにより補正する値のことです。これについては金融機関毎に基準がマチマチだったりするため、無視しても概算値としては問題ないかと思います。

再調達価格とは、「今その建物を新築した時の建築単価(㎡)」です。建物の延床面積とかけることでその建物の再建築価値を出しています。法定耐用年数とともに以下の表から引用してください。

構造 再調達価格
(㎡あたり)
法定耐用年数
木造 15万円 22年
軽量鉄骨造 15万円 19-27年
重量鉄骨造 18万円 34年
鉄筋コンクリート造 20万円 47年

参考までに私が計算した物件の積算評価例を載せておきますね。積算評価で1583万円でした。掛け目はかけていません。

積算評価 例積算評価 例

こちらの物件の売値は2400万円で売り出しているので、積算評価ベースでは800万円強高いことになります。

これから判断できるのは、

  • 不測の事態がおきたとしても800万円の損。命が取られるような金額ではないですね。
  • この後説明する収益シミュレーションの結果、収益性が高いのであればこのまま購入も可だが、収益性が低いようであれば、指値を入れて積算評価の評価額と近づけたい。
  • 金融機関の融資が2400万円(全額融資)まで伸びるかは私の個人属性次第。

ということです。実際の価格は収益性とのバランスで形成されるので、資産性についてはこの程度の考察でいいかと思います。次の収益シミュレーションの方がより大事になります。

収益性を評価する『収益シミュレーション』とは

収益性については、その土地・建物が実際に生み出す賃料収入で評価できます。

より賃料収入を多く稼ぎ出す土地・建物は当然価値が高いわけです。

この収益性に対する評価方法をGoogle先生に聞いて見ると真っ先に出てくるのは収益還元法やDCF法で計算するというものです。その物件の純収入に還元利回りを割戻して求める収益還元法や将来的に生み出される利益を現在価値に置き換えて算出するDCF法です。

これは不動産鑑定の世界で使う手法としては正しいのですが、不動産投資家や不動産売買のプロが数千万から数億円の投資価値を判断する現場では、収益還元法やDCF法は使い勝手が悪すぎてあまり使われていません。

モーガン
モーガン
計算結果を見てみてもピンと来ないんです。

アパート、マンションの不動産投資の現場では、その不動産を取得した時に生み出される税引後キャッシュフロー(実際の手残りする金額)の推移だったり、n年後に売却した時の最終税引後損益(インカムゲインとキャピタルゲインの税引後合計)がいくらになるのかを見て判断します。

初心者時代のモーガン
初心者時代のモーガン
手残りの金額が期待通りかどうか見ればいいんだね

ここではそれを収益性シミュレーションと呼び、その計算方法に触れていきたいと思います。

こちらの方が初心者にも直感的にわかりやすいですし、融資申請の時に金融機関に事業計画書として提出できるものになるので一石二鳥です。

収益シミュレーションをエクセルで計算しよう!

投資用不動産を購入する、しないの評価をするに当たっては収益性の評価がとても大事です。リスクを背負って投資をする訳なので、投下した初期投資額が相応のリターンになって帰ってくるのかがわからないと投資できませんよね。

具体的には

  • 毎年の税引後キャッシュフロー(もしくは純資産)が十分に増加していくか
  • 売却して投資を終えた時に最終的な税引後の損益・手残りはいくらか

という二つの金額が初期投資額に見合うかどうかです。

不動産投資のいいところは、これらは全て事前の情報でシミュレーションができるということです。様々な費用、融資の金利計算、難解な税金の算出とたくさんの計算をしないといけませんが、全てシミュレーションが可能なのです。

私は以前、自作でエクセルを作って計算していましたが、どうしても大量の式を組むのに限界がありました。どうしても概算レベルのエクセルになっていました。

ただ、先日友人から薦められた収益シミュレーション・ツールがあまりにも秀逸で自作エクセルを使うのはもう辞めてしまいました。

モーガン
モーガン
この収益シミュレーション・ツールが凄いんです。商用利用も可能です。

それは玉川陽介 著『Excelでできる不動産投資「収益計算」のすべて』という本の付録についているツールです。この本自体がそのツールの使い方の解説書の役割をしており、ツールは指定のURLからダウンロードします。

この本とツールのおかげで、自作エクセルでシミュレーションしていた時代と比べて、明らかにシミュレーション精度が上がりました。特にn年後に売却した時の最終損益の試算は私の概算しか計算できないエクセルではできませんでした。

このシミュレーション精度が上がるということは過度なバッファーを積むことがなくなり、良い物件の取りこぼしを防いでくれることに直結します。

このツールは金融機関に事業計画書としても持ち込むこともできます。

これ以上のツールは世の中に存在し得ないと言えるくらい素晴らしいです。

モーガン
モーガン
完敗、白旗、脱帽です。黙ってこの本を買うべし! 

ここで重要なのは、この収益シミュレーション・ツールの結果を持ってどう判断するかですね。

このツールはIRR(内部収益率)も計算してくれるので、5%を越えれば銀行預金はもちろん、投資信託や債権をはるかに凌ぐ投資としていいと判断することができますね。

ただ、そんなことよりも税引後キャッシュフローが毎年自分の設定した目標と比較しても遜色なく増えており、物件を安定的に保有し続けることができるかを判断することが大事です。

また、それに加えて借入金返済が進むことによる純資産の増加、もっというと売却時の最終損益が目標としているところより増えていればその物件は「買い」ですね。

こちらは私が実際に行ったシミュレーション結果のイメージです。

【シミュレーション結果】コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ株式会社玉川式:不動産収益試算Excelシート【シミュレーション結果】コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ株式会社玉川式:不動産収益試算Excelシート

積算評価で計算した同一の物件を収益シミュレーション・ツールで確認してみると十分な収益性があることがわかりました。これにより、多少の指値はいれてみるものの、無理な価格交渉をせずに取得できることを優先する方向性でいいという判断ができます。

初心者時代のモーガン
初心者時代のモーガン
これだけ視認性の高い収益シミュレーションができれば、失敗する要素を徹底的に排除できそうです。
モーガン
モーガン
初期投資した現金が「これだけしっかりした評価を行っていれば、銀行も高く評価してくれると思うよ。以下の記事を読んで銀行融資を攻略してくださいね!
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モーガン
モーガン
大学卒業後、20年IT企業に務める傍、趣味の投資活動でハワイに別荘を持つまでになりました。不動産会社の役員に転身後、2018年に会社員生活を卒業し、不動産投資専業で生活しています。