アロハ〜、2年前に購入したハワイのコンドミニアムを賃貸に出したモーガンです!Follow @tsukubanosorani
募集開始1ヶ月で入居者さんが確定し、無事家賃収入も入り始めたので、投資の側面から中間報告をしたいと思います。
今回賃貸に出した物件概要
所在地 | ワイキキ(米国ハワイ州) |
---|---|
建物構造 | RC鉄筋コンクリート造 |
所有形態 | 区分所有(1戸) |
築年数 | 44年 |
景色 | ダイヤモンドヘッド・オーシャンビュー |
広さ | 約60㎡ |
家賃 | 2,300ドル(月額) |
結論から申しますと利回りはめっちゃ低いです。なんと表面利回りで4.2%、ネット利回りで1.8%です。ヒョエーーー。
私の日本の築古アパートは表面利回りで15%、ネット利回りで10%なので、日本の不動産投資と比べて表面利回りは1/3以下、ネット利回りに至っては1/5以下です。
「そんな利回りで良く購入したなぁ」
「投資する意味ないじゃん」
「賃貸に失敗したの?」
「騙されたの?」
という声が聞こえてきそうです。
でも、実はこれは予定通りなんです。売買エージェントさんが最初に出してくれたシミュレーション通りです。
そして驚くなかれ、モーガンは後悔していません!最初から期待値は利回り以外のところにあるからです!!
今回の記事では、ハワイで賃貸運用した時の収支をご紹介するともに、私がハワイで不動産投資をする目的について書いていきたいと思います。
ハワイのコンドミニアムを賃貸に出した時の利回り
今回ハワイのコンドミニアムを賃貸に出した時の収支と利回りは以下のようになります。金額は全てアメリカドルで年額です。
費目 | 金額 | 説明 |
---|---|---|
収入合計 | 27,600ドル | |
– 家賃 | 27,600ドル | 年間の家賃 |
支出合計 | 15,756ドル | |
– 組合管理費 | 6,792ドル | 水道光熱費、インターネット、ケーブルテレビ代 |
– 火災保険料 | 732ドル | 火災、ハリーケーン、老衰、施設賠償 |
– 固定資産税 | 2,058ドル | |
– 賃貸管理料 | 2,890ドル | 賃料の10%。不動産管理会社に支払う空室募集、入居者対応、送金の費用 |
– GET税 | 1,242ドル | 売上税。賃料の4.5% |
– GET税申告手数料 | 157ドル | 管理会社へのGET税申告の代行手数料 |
– 法人決算費用 | 1,884ドル | |
収支 | 11,844ドル | 収入 – 支出 |
支出割合 | 57% | 支出の収入に占める割合 |
物件購入価格 | 660,000ドル | |
表面利回り | 4.2% | 家賃 ➗ 購入価格 |
ネット利回り | 1.8% | 収支 ➗ 購入価格 |
どうです?利回り低いでしょう?(自慢にならない)
家賃は日本と比べると高めかと思います。
築44年の50ー60㎡で25万円ですから、東京都内の一等地に勝るとも劣らない感じでしょうか。いくらワイキキという場所が限られたエリアであってもこれ以上に家賃を引き上げるのは難しそうです。
Airbnb(通称エアビー)などで旅行者向けに短期賃貸(日貸し、月貸し)すると家賃を引き上げることができます。
しかし、ワイキキの一角以外は登録制にするという法律(違反すると罰金あり)が今月に成立したので、極一部の物件しか出来なくなってしまいました。
上の表を見て「費用が日本と比べて割高だなぁ」と思われた方もいらっしゃるかと思います。実際その通りです。
支出割合が57%と異常に高いことから一目瞭然です。日本だったらどんなにいっても30−35%ではないでしょうか。(私の価格交渉が下手くそなだけっていう話かもしれませんが)
特に不動産管理会社さんに支払う管理費が10%と日本の5%と比べると高いです。賃貸管理を依頼できる会社の数が少ないので交渉して安くするというのは事実上、難しい印象です。
また、日本の会計士、税理士の先生ではアメリカに税務申告できる方が少ないので、別の先生に依頼する決算費用がこの物件単体にのしかかってしまい、ネット利回りをグッと押し下げています。
実際はもっとネット利回りが落ち込むことが想定されます。この収支には空室損や修繕費が計上されていないからです。
今回はハワイの繁忙期(6月−8月)に募集できたため、募集してから1ヶ月足らずで入居が決まりました。ただ、これが閑散期(11−12月)だった場合、3ヶ月くらいは空室で家賃が入らない期間、つまり空室損が発生していたはずです。
空室損は空室期間中の逸失家賃のことを指します。
実際には費用項目ではありませんが、利回りの計算で使われる家賃は満室を想定した家賃のため、想定される逸失家賃(=空室損)を満室想定家賃から控除しないと実際の収支や利回りと乖離してしまいます。
入居者さんが住んでいれば古い設備は故障することもあるでしょう。
特にキッチン、エアコン、水回りが故障した場合、リゾート価格の高額な請求書が来ることになります。アメリカ本土からの輸送費が高いため、何にしても物価が高いです。
(私の手元に管理会社さんから「ガス・オーブンレンジ新品交換10万円」という請求書が手元に届いていることは伏せておきます、笑)
何よりも物件価格が高いため、表面、ネット利回りともに、どうしても低くなってしまいます。
見える景色にもよりますが、オーシャンビュー物件の㎡あたりの物件価格は10,000〜11,000ドル/㎡、つまり110〜120万円/㎡(1ドル@110円)です。
築44年でこの水準というのは、さすがハワイとしか言いようがありませんよね。
やはり、ハワイは利回りが期待できる場所ではなさそうです。
ハワイで不動産投資をする目的
ハワイでインカムゲインはあまり望めないということを書かせてもらいました。では、何が期待できるでしょうか?何を目的に不動産投資するのでしょうか?
一般的に言われていることは
- 節税効果
- 海外分散投資(資産保全)
- キャピタルゲイン
- 移住の足がかり
の4つが多いかと思います。
この中で私が一番実感しているのは「④移住の足がかり」という効果です。今回海外で実物資産を購入するのは初めてだったのですが、たくさん勉強することができました。
私は老後に海外移住したいという夢があるのですが、おかげでハワイの不動産購入や賃貸経営のやり取りを通して、海外で暮らしていく自信がつきました。
賃貸に出す前には、この物件を長期で実利用してみて久しぶりに(子供の頃アメリカに住んでいた以来)海外で暮らす感覚を取り戻したように思います。
コンドミニアムを利用した時の記事はこちら。
https://aloha-lanai.com/greatmoment/
「②海外分散投資(資産保全)」効果と「③キャピタルゲイン」も感じています。
固定資産税評価額は2年連続で9%ずつ上昇しています。実際の売買事例を見ても、米国金利の利上げ観測で下落したこともありましたが、すでに復調し、類似のユニット(部屋のこと)が、私の物件価格より高値で売買されています。
築44年が値上がりするなんて、日本ではそうそう考えられませんよね。
加えて日本円の資産だけですと日本経済に不測の事態が起きた時に対応ができませんし、日本の不動産は東京以外は基本的に下落基調なので目減りしていくとも考えられます。
ハワイのコンドミニアムはドル資産を保有していることになるので、不測の事態が日本の資産に起きた時も安心です。
資産保全どころか、キャピタルゲインすら得られるかもしれないと思えるのは、とても精神的に良いです。
為替には要注意です。
私は1ドル110円の時に購入しましたが、現在は105円で長期的にはさらなる円高が予想されている円高基調です。
もし10%円高が進み99円になると資産は10%減少してしまいます。(逆に121円になれば10%増加になりますが)
円高で購入し、円安で売却することが重要です。
①の節税効果については、法人で購入しているため、利益の繰り延べにしかなっていません。とは言え、日本の不動産が利益を出しているため、多額の減価償却費で相殺することができており、資金効率的にはプラスに働いています。
私のようにハワイ愛に満ち溢れている人にはハワイのコンドミニアムは投資価値があるかもしれません。以下の記事でハワイで不動産投資を始める手順をまとめていますので是非読んでみてくださいね。
https://aloha-lanai.com/youdo-1/