1. 投資用物件の購入

1棟目の失敗から学んだ!取引に関わるみんながいかに儲かるかを考えれば、不動産投資は全てうまくいく!

弟子の亀丸
弟子の亀丸
銀行の営業マンから手数料の高いクレジットカードに加入するように言われました。この前、投資信託を購入したばかりですよ。しかも、下がってるし。。。
モーガン
モーガン
ははは。あるあるだね。だけど、付き合いの面もあるから仕方ないかもね。
新弟子のウサ吉
新弟子のウサ吉
管理会社に管理費を4%に下げさせましたよ。結構なコスト削減だからモーガンさんもやってみたらどうですか?
モーガン
モーガン
うーん、私はいいよ。目先のコストも大事だけど、規模を拡大していく上では相手にも利益をとってもらわなきゃいけないしね。
弟子の亀丸
弟子の亀丸
そうなんですか?業者さんにいいようにやられてるだけなんじゃないですか?
モーガン
モーガン
私は違うと思ってるんだ。相手も利益で潤って初めて信頼関係が出来て、長期的な取り組みができる関係になると思うんだよね。
新弟子のウサ吉
新弟子のウサ吉
確かに2棟目、3棟目と欲しいけど、あまり紹介も来ないなぁ。規模を拡大していくときの業者さんとの適切な付き合い方を教えてくださいよ!
モーガン
モーガン
鍵となるのは、何人の業者さんに「あなたと取引したい」と思って貰えるかだよ。どれだけ業者さんにあなたのファンがいるかが大事。説明するね!

こんにちは、モーガンです!

不動産投資を始めると実に多くの業者さんとお付き合いすることがわかります。

不動産売買の会社さんから物件を紹介してもらえなければ、不動産投資は始まりませんし、銀行から融資がつかなければ、物件を購入することは出来ませんね。

購入後には、その物件を管理してくれる不動産管理会社さん、空室に客付をしてくれる賃貸仲介業者さん、補修修繕をしてくれる工事業者さんと数多くの人とやり取りをすることになります。

不動産投資家は、不動産賃貸業の経営者としてこれらの人から情報を収集し、見積もりを貰い、商品やサービスを発注して、納品してもらうことを通して、賃貸アパート、マンションを事業運営していきます。

不動産投資を始めたばかりの初心者の時は、これらの業者さん達との取引の中で、「どんな距離感で、どういった関係性を構築すればいいのか」迷うことがあるかもしれません。特に会社員をしながら、不動産投資を始めた人は、戸惑うこともあるかもしれません。

私もかつてそうだったのですが、会社という確立した仕組みの中で立ち回ることと、経営者として一からその仕組みを作ることは、似て非なるものだからです。

私が戸惑ったのは、業者さんから提案される商品・サービスをどこまで受け入れるかということです。例えば銀行担当者さんからこんなお願いがくる事があります。

「今期の目標達成が苦しいので追加で投資信託の購入して欲しい」

「できればクレジットカードや定期預金も作って欲しい」

これらを購入したり、加入すれば当然手数料がランニングで費用としてかかってきます。

私からすると必要のないものですから、無駄な費用でしかありません。では、これらを無碍に断るのが正解なのでしょうか。何気に悩んでしまいます。

実は私は1棟目を購入した10年前、まだ不動産投資家1年生の頃は断っていました。でも、不動産投資実績が10棟85戸、融資借入総額5.5億円になった今では、受け入れるようにしています。「なぜそうなったのか?どんな意識の変化があったのか?」について書いてみたいと思います。

銀行営業マンのノルマ達成に協力するのは負け?!

この銀行担当者さんのお願いは、一取引として見た時に私は「負け」です。

普通に考えると、「売上 ー 費用 = 利益」の関係にあるので、賃貸収入売上が変わらない取引において、費用だけが増えるのは、利益が圧縮されてしまうからです。

不動産投資を始めた当初、会社員として部長職にあった私は特に、この利益に敏感でした。会社員としての部長職はどうしてもProfit & Loss(=PL、つまり損益のこと)で物事の良し悪しを測ることを求められます。何か将来約束されるわけでもないのに、費用だけ出ていく取引なんて、承認は絶対できないわけです。

「銀行さんが次の融資を出してくれるかもわからないのに、費用だけ出てくなんて何事か!」と考えてしまいます。

ただ、それから10年が経過し、会社員の管理職から不動産賃貸業の経営者にマインドシフトするにつれ、損益だけで物事を考えていてはダメだなと思えるようになってきました。

よくよく考えると銀行だって必死なんです。私に1億円の融資をしてくれて儲かるのは金利分の1%程度。ここから人件費などの必要経費を抜いたら、ほとんど残らないでしょう。投資信託やらクレジットカードやらで付帯商品の手数料収入をあげないといけないという気持ちもよくわかります。

「そんなの知らねーよ、テメー(銀行)の問題だろ!」と切り捨てることもできます。断ったからといって実行済みの融資が止められる訳ではありませんし。

ただ、逆の立場になって自分が銀行員、もしくは、その上司の支店長だったとした場合に、その客についてどう思うかですよね。きっと自分のファンになることはないでしょうし、積極的に取引がしたいとは思わないでしょうね。

一つ一つの取引で利益主義に走り過ぎては銀行と太いパイプで繋がることはできないのです。長期的に持ちつ持たれず、苦しい時に助け合うのはお互い様、という信頼関係を作ることが大事と私は考えるようにしています。

銀行の付帯商品を断っても、既存の融資が止められたりすることはありません。

付帯商品に入らないと次回の融資を出さないぞ!というのも法律や内部規定に抵触するので、銀行の営業マンは言ってこないと思います。

逆に付帯商品に入ったからといって、次回の融資に大幅に有利に働くということもなさそうです。これは私の銀行マンからのヒアリングをしている限りの情報ですが、次回の融資の時に上司に小言を言われなくなる程度の話のようです。

営業マンとしては、本部や支店長からの「付帯商品の購入に協力的ではない人になぜ融資を出すのか」についての弁解から入らなくて済むので、ことがスムーズに運ぶ、、ということのようです。

加入すると営業マンはとても喜んでくれますが(ノルマ達成に近ずくので)、顧客との癒着を防止する銀行内部規定により、2−3年で転勤してしまうので、そういう意味からも過度な期待はしないほうがいいかもしれません。

自分が加入できる必要最低限の金額だけご協力するというスタンスでいいのかと思います。初詣の初穂料みたいなもんですかね、笑。

不動産管理会社に値下げを要求すれば自分は儲かる?

一つ一つの取引に過度に利益主義に走らず、信頼関係を構築する必要がある相手は銀行だけではありません。不動産投資、賃貸経営において携わる全ての業者さんとそういった関係を構築する必要があります。

不動産管理会社だってそうです。不動産管理会社は賃料のたった5%で入居者さんや建物の管理をしてくれます。特に厄介な入居者さんの騒音クレームや解決に手間暇がかかる漏水問題などを根気強く対応してくれる頼もしいビジネスパートナーです。

ただ、管理料の5%を値下げ要求する不動産投資家も一定割合いるようです。5%ではなく4%にしてくれと。

何を隠そう、私もやってしまったことがあります。今となっては「無知だったなぁ」と反省仕切りなのですが、私が不動産投資家として賃貸経営デビューした1棟目の物件のことでした。

「売買仲介をしてくれた同じ会社なので、仲介手数料も払ったし、管理業務として何をしてくれるかも良く見えないしなぁ。1%でも値引きしてもらえれば、キャッシュフローがそこそこ上がるぞ。」と要請してしまったのです。

不動産管理会社は立場的にあまり強くありません。実直で交渉下手な人も多いため、すんなり受け入れてしまう傾向にあります。

その当時は理解していなかったのですが、不動産管理業にとって5%という金額は大きな利益がでる金額ではありません。数件の入居者クレーム、漏水など不動産投資家に請求できないような事案が発生してしまうとあっという間になくなってしまう金額です。

それをさらに値下げしろというのですから、たまったものではありません。

そのことを理解していなかった私はお金を支払う側という有利な立場を利用して、自分の利益を優先し、4%にするように強く要請し、その条件をもぎ取ったのでした。(管理担当の人がいくつかミスをしたことも手伝い、交渉は簡単でした。)

しかし、その後、その会社とは全く上手く行かなくなります。管理の担当者さんは私の物件を敬遠するようになり、明らかに労力を投下してくれなくなりました。売買を担当してくれた社長さんに、次の物件を紹介して欲しいと頼みましたが、一切情報は貰えませんでした。

逆の立場になって考えれば当たり前のことですよね。物件を紹介しても、仲介手数料や管理料の値引きを要求してくる可能性がある客です。そんな人に良い物件を回すのはお人好しすぎます。

必ず相見積もりにすれば自分の利益は増える?

1棟目を購入して半年が経過した時に、ふと気がつきました。このままでは、2棟目を購入することができないと。私に味方してくれる人がいなくなってしまったのです。

その頃、工事業者さんの見積もりは、どんなに小さい工事でも必ず相見積もりをしていました。そして不動産管理会社さんが紹介してくれた工事業者さんの見積もりに、インターネットで見つけてきた最安値の業者さんの見積もりをぶつけたりしていたのです。(今思うとなんて嫌な野郎でしょう)

挙げ句の果てには、管理会社の推薦を無視して、ネット最安値業者さんばかりに発注する始末。確かに私の利益は増えました。しかし、工事業者さんは離れていきました。

当然、緊急トラブルが発生した時に、即座に駆けつけてくれる業者さんなんていません。こんな状況で2棟目を買っても上手くいかないのは目に見えています。

この失敗に気がついた私は、それ以来、コストを下げるため、つまり自分の利益を増やすための相見積もりはやめました。

物件を新しいエリアに取得したり、初めて行う類の工事のために、複数の業者さんに見積もり依頼をすることはあります。ただ、これはあくまで新たに信頼できる工事業者さんを見つけるためです。コストを下げるためではないので、信頼がおける業者さんが見つかった後は、複数の業者さんに見積もり依頼をすることはよっぽどのことがない限り、やりません。

全面的にその業者さんにお願いし、その業者さんの言い値で発注するようにしています。こうすることで信頼関係も出来、手間ばっかりかかる工事や緊急駆けつけが必要なトラブルが起きても、すぐに駆けつけてもらえるのです。

こういう工事業者さんが入れば、その地域に何棟追加で物件を購入しようが安泰です。それどころかこの地域にどんどん物件を購入していけばレバレッジがかかって、どんどん安く、かつ安全に事業運営ができるようになります。

どれだけ業者さんに得してもらえるか

株式投資や会社員の色が濃く残っていた私が経営する1棟目は、どうしても利益主義に陥りがちでした。一円でも多く自分の利益を確保することがビジネスだと思っていたのです。しかし、不動産投資は賃貸経営です。事業を長期的に営む視点が必要です。

自分一人で事業を営むのには、限界があります。業者さんの力を借りなければ、なし得ません。

良い物件を一つでも多く紹介してもらい、一つでも多く融資を受け、適切に管理していく必要があります。

その時に自分が仕事をお願いしても受けてもらえない経営者なら、規模拡大は夢のまた夢です。逆に強い信頼関係の元に、頼んでもいないのに、仕事をしてもらえる関係を築けていれば、何もしなくても事業規模は拡大していくことでしょう。

何も言わなくても物件の紹介が来て、融資も受けれる状態です。そういう状態の時は、自分は動かなくても、周りの業者さんが自ら率先して動いてくれます。

たまに、保有する物件を10棟、20棟と増やし、賃料収入を1億円、2億円と増やしている人の記事を読むことがあります。その時、私はこの人は業者さんにファンが多い人なんだな、見習いたい気持ちで一杯になります。

事業経営においては自分の利益をどれだけ増やせるかという視点も大事ですが、自分の取引で業者さんにどれだけ儲けてもらえるかも大事なんだでしょうね。

私はこの事に2棟目を購入する時に気がつくことができたので、少しずつ規模も大きくできている気がします。そしてそれが、この先何が起きても大丈夫!という大きな自信に繋がっています。

仮に、

第二のスルガ銀行事件が起きようとも。

東京オリンピックが終わろうとも。

人口が減少しようとも。

ABOUT ME
モーガン
IT企業に務める傍、地方の築古アパート、マンションで不動産投資をはじめました。不動産会社の役員に転身後、2018年に会社員生活を卒業し、不動産投資専業で生活しています。